BLOG

山形へ  ①リンゴリらっぱ編

こんばんは。
田中です。

先日11月の半ば、ボス(轟木)&つかちん(塚本)と山形に行ってきました。
山形は初訪問。飛行機が下降したところに広がる山々に雪帽子が見えて、到着前から「北に来た」(ダジャレではないです)のだと思い知らされます。今回は時間の都合もあって仙台空港に降り立ち、レンタカーで山形へ。

山形方面に向かっているとずっと遠くに見える高い山。福岡の盆地の風景とはまた違う山の景色です。ボスに聞くと「ここで高い山といえば、蔵王か“ちょうかいさん”じゃないかな」とのこと。それは山形と秋田の県境にある鳥海山でした。

山形正宗に向かうボスを天童市で降ろし、つかちんと私はさらに北上して新庄市を目指します。
この日第一のミッションは、当店で取り扱いのあるりんごジュースの生産者さん『リンゴリらっぱ』の佐藤春樹さんに会うことです。少し陽の陰り出した16時前、ほぼ予定通りにリンゴリらっぱに到着して、お話を聞くことができました。

リンゴリらっぱは、もともと佐藤さんの母方のお祖父さんが経営されていた『荒井りんごや』が前身です。佐藤さんは現在38歳。高校を卒業して会社員をしていたものの、なんだか違うな、と思い数年で退社。父方の実家の農業(伝承野菜農家 森の家)を手伝いはじめ、そこからは農業ひと筋。そして3年前には、母方の実家の家業である荒井りんごやも継ぐことに。お祖父さんがつくっていた生食用のりんごから切り替えて、環境に負担のかからない有機的なりんご栽培をしたい。そのために姿形、虫喰いなども気にならないジュース専用のりんご農家になろうと思い立ち、東京で仕事をしていた友人を誘っていざ、と動き出した約3ヶ月後にお祖父さんが他界。教えてもらいたいことが山盛りに残ったまま、りんご栽培素人の2人は置き去りにされました。そもそも果樹農家の少ない地域であり、生食用のりんご農家はいても、ジュース用のりんご栽培のことを教えてくれる人はほぼいません。冬の間の大切な作業である剪定ひとつをとっても、ここで切っていいのかな? どうなのかな? と木1本あたり3〜4時間をかけて文字通り手探りで切っていきます。芽吹く前までに、300〜400本を手入れをするというのは、一言で言うと「苦行」だそう。この寒い地域で、1年中作業のある果樹農家が少なく、冬は休めるお米農家さんが多いというのも頷けます。

佐藤さんのりんごの木を見せてもらうと、小さな実がたくさんなっています。摘果せず、小さな実をたくさんならすことで皮などの渋みを出すようにしているそう。生食用の倍くらいの実がついているので、もともと生食用だった木には負担の大きいなり方になっているので、これから少しずつ剪定によってコンパクトな枝ぶりを目指していくそう。その枝は横に伸ばすのではなく、上に伸ばしていく。地上で枝が上に伸びていると、土の中での根っこも下へ下へと伸びていっているという考え方だそうです。ワインのぶどうの木も、その土壌の様々な要素を得るために根っこをできるだけ下に下に伸ばすのがいいとされています。共通する考え方なのですね。

この小さな実の品種は、なんとふじ。普段食べているふじとは見た目も、そして味も違います。甘いだけじゃない、酸味と渋みもほどよくあって個人的にはとても好みの味です。現在栽培をして商品になっているのは、ふじ、さんさ、ほくと、紅玉、青りんご、の5種。それとは別に、シードル用品種をジーンバンクから取り寄せて、約60種類ほどテスト栽培しているそうです。実は佐藤さん、2年前からりんごのお酒、シードルもつくられているんです(委託醸造で)。シードルの話をする佐藤さんの言葉に熱がこもっているのを感じ、「お酒がお好きなんですね」と尋ねると、ニヤリ。やはり、とこちらもニヤリ。

「じいちゃんも家でりんごを自然発酵させたりんご酒をつくって飲んでました。自分で育てたりんごでお酒をつくるっていうのはいいよなあと。だからりんごでお酒をつくるっていうのはじいちゃんの夢でもあるんですよね」

将来的には自分たちで醸造までできるように、そしてそれをさらに蒸留してカルバドスなんかもつくってみたい。わくわくする未来構想を聞いて、田んぼのなかにぽつりとあるりんご畑を後にしました。

行ってきました!とどろき酒店 焼酎蔵研修 3/3(国分酒造)

中村酒造場萬膳酒造)につづいて、3軒目の蔵、国分酒造へ。

先程見てきたなかむら、萬膳の蔵と比べると大きさが違う!
前の2軒は【手造り】という雰囲気がひと目でわかる蔵で、
国分酒造は【工場】といった感じでまた違ったワクワク感。

まず代表である笹山さんの歓迎を受け、国分酒造の歴史や商品の話へ。
そこに登場されたのが安田杜氏。
これまでリリースされたアイテムの説明とどういう思いで造ったなど話や裏話などもしていただきました。
そしてお楽しみの焼酎のテイスティング!やはりどれもおいしい。

その後は工場の見学。
敷地内にはドデカイタンクがいくつもあり、発酵中の香りを嗅がせてもらう。
すごくフルーティーでいつまでも嗅いでいられる香りが広がっていました。
他にも使い方が複雑、簡単なものを分けるために♂と♀マークに分けられた蒸留器や蔓無源氏の株など面白いものを見せていただきました。

続きを読む

行ってきました! とどろき酒店 焼酎蔵研修 2/3(萬膳酒造編)

つづいて2軒目は、萬膳酒造さんへお邪魔させていただきました。
『山小舎の蔵』というだけあってほんとに山奥。
自然に囲まれて蔵の横には川が流れており、蔵を訪れた人をもてなすための素敵なゲストハウスも。
川でヤマメ釣りやゲストハウスの前でバーベキューしたり….
心の底から泊まりたーい!! と思うような素敵な所です。

まずはゲストハウスでお話を聞かせていただきました。
萬膳酒造は創業大正11年ですが、酒造りは一時休業し、酒屋業に専念していたそうです。1999年に30年ぶりに蔵を復活し、黒麹で仕込む萬膳、黄麹で仕込む萬膳庵、白麹で仕込む真鶴(まなづる)を造っています。

『萬膳』とはよろずのお膳という意味で、どんなシチュエーションでも飲める焼酎という意味が込められているそうです。

『真鶴』は、鹿児島にマナヅルが飛来して来たのが確認されてから出荷される限定焼酎。

黄麹で仕込む『萬膳庵』は木樽から出るチョコレートやバニラ、ココナッツのような香りや樽から出る甘みや複雑味を個性として伸ばしていきたい焼酎。
それぞれに個性がありますね。

使われている芋は全てコガネセンガン。霧島エリアは芋は採れにくいといわれる土壌ですが、水の柔らかさが、まろやかな酒質に大きく影響しています。
私たちもちょっと飲んでみました。

「うん、柔らかい!」

続きを読む

行ってきました! とどろき酒店 焼酎蔵研修 1/3(中村酒造場編)

ども、モーリーです!

街並木が紅葉したこの季節、鹿児島ではサツマイモが実りの秋真っ只中!
この時期に各焼酎蔵は焼酎造りの最盛期を迎えます。

日本酒にも新酒があるように、焼酎にも年にこの時期だけしか味わえない新焼酎がお目見えするんです。そんな楽しい時期をほっとく訳ありません!って事でスタッフ皆んなで焼酎の研修に行ってきました。博多駅から新幹線で鹿児島中央駅へ向かい、まずはレンタカーを借りて国分にある中村酒造場へ! 40分ほどの道中、突然見えた桜島に一同テンションMAX。遠目でもわかる雄大な桜島の迫力と、モクモク煙をあげる力強さにいつしか心は西郷どんになってました。

高速を降りて田園風景が広がる国分平野の真ん中にポツンと見える煙突屋根、のどかな自然の中に中村酒造場は蔵を構えます。

中村酒造場は明治21年(1888年)から続く焼酎蔵で、現在は六代目の中村慎弥さんが造りの舵を取っています。慎弥さんは東京の大学で醸造学を学び、日本酒蔵や酒販店で経験を重ね26歳の時に蔵に戻ってきました。33歳という若さで蔵の製造を任せられる凄い方なんです。

蔵の中を案内していただくと、フワッと漂う芋焼酎の美味しそうな香りが。様々な機械はフル稼働で熱気に包まれていました。まずは鹿児島県内でも珍しい石造りで出来た麹室(こうじむろ)を案内していただきました。麹室へ入るとモワッと熱気と湿度が全身を覆い、ジワジワ汗が吹き出してきます。麹室の温度は40度! サウナ のような暑さもさることながら、もっと暑い、いや熱い熱気がムンムンと慎弥さんから溢れ出してきます。

「この麹室は、実は暖房器具はないんです。普通は暖房で暖めて麹菌の働きを促すんですが、うちは麹が放つ熱気(麹菌が働くときに発する熱)で40度ぐらいは温度が上がるんですよ」

確かに周りに暖房器具は無く、麹菌の働きでサウナのような環境が生み出されるなんて、初めて体験しました!

「皆さん、しゃがんでみてください。下の方は涼しいでしょ? 麹の具合によって低い所と高い所を入れ替えながら製麹(せいきく)していくんです」

なるほど! っと一同頷きながら額には汗、シャツも汗、ってかびっちょり。
しかし火がついた慎弥さんの話しはヒートアップ!

「実は蒸した米をただこの麹室に放置してみたら、白麹と黒麹、さらに黄麹が出来たんです。うちは現在白麹(一部黒麹)を使っています。大昔に黒麹が琉球から渡ってくる前、鹿児島は黄麹で焼酎を造っていたという事実があります。その黄麹がずっとこの麹室に住んでいたんですね。この麹室は代々伝統を引き継いでいたってことなんですよね」

続きを読む

行ってきました⑥ アレクサンドル・バン

モスをあとに、プイィ・フュメのアレクサンドル・バンへ。
その道のり300kmくらい。高速道路を使っての移動です。
ロワールは横に長いですからね。
途中途中の道路標示も、ヴ-ヴレとか、モンルイとか、トゥーレ―ヌ、シュヴェルニー、カンシー…勉強したした。こういうところでもフランスに来てるんだなぁーと実感します。

高速を降りてサンセール、プイィ・フュメに近づくにつれ、またブドウ畑、畑、畑…。
本当にすごい。
アンジューが平地だったのに対して丘がでこぼこ…といった感じ畑がこう、こう、…。
麦畑もちらほらありました。

アレクサンドル・バンは、サンセールのセバスチャン・リフォーと公私ともに仲が良く、「普通」に流通しているロワールのワインからすれば、「らしく」ないソーヴィニヨンを造ります。
しかしその土地で生まれるブドウを完熟させ、その土地で生きる自然酵母の力でのみ発酵させ、厳密な濾過(ろか)も清澄もしない、場合によっては瓶詰め時の亜硫酸の添加もしないワインがなぜ「らしく」ないワインとされるのか。アペラシオンを失った経験もあります。でも彼らにとっては「真実」のワイン、私にとっても、本当においしいソーヴィニヨンのワインです。

彼らが造るワインを一度でも飲んだことのある人は、あのおいしさの虜になりますよね。
ワインラヴァーもそうでない方々も。いろんな方にドン!とはまる生産者NO1と言っても過言ではないのでは…?

アレクサンドル・バンには約束時間よりちょっと遅れて到着。
醸造所の扉には大きく「AB」。でも、鍵しまってる…あれ?

実はアレクサンドル、海外のイベント帰りの飛行機が遅れて帰ってこれず、お会いできなかったんです。残念。
でも急遽、奥さんのカロリーヌに対応していただきました。

カロリーヌもアレクサンドルと同じくボーヌの醸造学校出身。
華奢で小柄でかわいらしい方で、びっくりしました。

まずは灼熱の畑へ。

この日もフランスは熱波。畑で作業している人なんか見かけませんでしたねぇ。
彼らが所有する7つの区画のうち、ラルヴェ、マドモアゼル、グランザットを見せていただきました。

区画間は歩いてすぐだったり、農道1本はさんですぐ隣なのに、その土壌はさまざま。
すぐ隣の別のワイナリーの畑も目に入るのですが、耕してないからカッチカチ。
ラルヴェは土が茶色でふかふか、さらさら。馬が耕してくれます。小石がころころ。少し掘ると湿った土。石灰質が多い土壌。
マドモアゼルMはキンメリジャン(貝殻の化石を含む石灰質でプイィ・フュメでは珍しい)に砂と粘土が混じっていいます。白い石がいっぱい。
グランザットは土と砂と石灰が混じります。

各区画の土壌のバランスや土壌特性によって、ブドウ樹の暑さへの耐性やブドウの熟し方、最終的な熟度などに違いが出てきます。そのテロワールの違いを最大限に引き出すため、醸造方法や使う道具も変えるのだそうです。

醸造所の中には、大小のステンレスタンクと木樽がたくさん。
コンクリートに埋められたタンクもありました。

カロリーヌは話しながら脚立でガンガン樽に登っていくんです。
スカートだしドキドキしました。笑

試飲もいろいろ!
バンのワインを一度にこんなに飲めたのは嬉しかったです!

畑があんなに近くて同じソーヴィニヨンなのに、それぞれ個性があります。
プレシューズ2016は酸がピリッとしていて生姜の砂糖漬けのような余韻。
マドモアゼルM 2016はしょっぱいグレープフルーツ。
エルダンジュ36か月樽熟成は2014年VTでしたがまだソーヴィニヨンのピリッとした辛さががあったり、ナムルのような香りも感じました。
グランザット2015は酸化チックでマロラクティック発酵もしていてじわじわ旨い。カロリーヌは日本食に合うと思う、と言っていました。特に赤酢。

「B」は収量が8~9割激減した2016年と2017年にボジョレーやローヌ、ブルゴーニュ、アルザスなどのビオディナミ栽培のブドウで仕込まれたワインです。
ボトルの右上の数字はフランスの県の番号です。
日本でのリリースはまだこれから。
楽しみですね!

アレクサンドル・バンに行ってきました~とインスタグラムに載せたら、カロリーヌからコメントいただきました。嬉しいですね~。

これでロワールの旅は終わり、明日からボルドーです。
明日の朝は少しゆっくりなので、散歩がてら1人プラプラとパンを買いに行こう!

アレクサンドル・バンのワイン