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行ってきました! とどろき酒店 焼酎蔵研修 2/3(萬膳酒造編)

つづいて2軒目は、萬膳酒造さんへお邪魔させていただきました。
『山小舎の蔵』というだけあってほんとに山奥。
自然に囲まれて蔵の横には川が流れており、蔵を訪れた人をもてなすための素敵なゲストハウスも。
川でヤマメ釣りやゲストハウスの前でバーベキューしたり….
心の底から泊まりたーい!! と思うような素敵な所です。

まずはゲストハウスでお話を聞かせていただきました。
萬膳酒造は創業大正11年ですが、酒造りは一時休業し、酒屋業に専念していたそうです。1999年に30年ぶりに蔵を復活し、黒麹で仕込む萬膳、黄麹で仕込む萬膳庵、白麹で仕込む真鶴(まなづる)を造っています。

『萬膳』とはよろずのお膳という意味で、どんなシチュエーションでも飲める焼酎という意味が込められているそうです。

『真鶴』は、鹿児島にマナヅルが飛来して来たのが確認されてから出荷される限定焼酎。

黄麹で仕込む『萬膳庵』は木樽から出るチョコレートやバニラ、ココナッツのような香りや樽から出る甘みや複雑味を個性として伸ばしていきたい焼酎。
それぞれに個性がありますね。

使われている芋は全てコガネセンガン。霧島エリアは芋は採れにくいといわれる土壌ですが、水の柔らかさが、まろやかな酒質に大きく影響しています。
私たちもちょっと飲んでみました。

「うん、柔らかい!」

つづいて蔵の中へ。

仕込みは7月~1月まで続きます。
夏には熱に強い黒麹の萬膳、次に熱に弱い黄麹の萬膳庵、最後に白麹の真鶴を仕込みます。

仕込みはだいたい4人でおこなっています。
麹造りは、温度調整をこまめに。
1日100枚くらいの麹板を上中下段に入れかえたり、小窓で外気をいれて温度調整をします。
出来上がった米麹と水、酵母を入れて発酵。

今回は黄麹の仕込みを見せてもらったので、甕壺の中の一次もろみは黄色。
麹の色がそのまま出るため、黒麹を仕込んでいるときはほんとに真っ黒だそうです。
そして発酵した一次もろみに、洗ってキズを切り落とした芋を投入!!
これが二次もろみです。

発酵してるもろみはポコポコ泡立ってます。

そして蒸留。
発酵させたもろみを蒸留機で熱して気化させ、さらに冷却することでアルコールを抽出します。
蒸留機の形状や熱の加減、蒸留時間、釜の中の気圧、蒸気を止めるタイミングなどで風味豊かな本格焼酎の個性を生み出します。
萬膳酒造の造りの大きな特徴はこの木製の蒸留機。
8、9年ごとに一回交換するそうですが、木の香りは年数によって全然違うらしく、1年目だと香りはすごいが味は軽め、9年目になるとしっかりした味がついてくるそうです。


こうして造られた萬膳の焼酎。
オススメの飲み方は、
萬膳はお湯割りや水割り、
萬膳庵はソーダ割りやぬる割りだそうです。