2025年1月31日、TAMAの造りの様子を見に今年も大賀酒造にお邪魔してきました!
今回もお世話になるのは…
大賀喜一郎くんと、
茶木(チャギ)さんの二人。
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蔵にお邪魔した1月31日はちょうどTAMAの留仕込み(留添)の日でした。
※留仕込みとは…
蒸米、米麹、酒母、水を4日間かけて3回(初添・仲添・留添)に分けてタンクに投入して仕込む三段仕込みの最後の工程で、麹米・水・蒸米をタンクへと投入します。
今日はその留仕込みの作業を一通り見学させてもらいます。
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本日使用する麹米はこちら↓↓↓
麹米をタンクへと投入し、それから決められた分量の水と氷を入れていきます。
ホースを通って水がタンクへ投入されている間、チャギさんがせっせと櫂入れしていきます。
※櫂入れとは…
長い棒の先に小さな板をつけた道具(櫂棒)で、酒母や醪(もろみ)をかき混ぜる作業のこと。
麹米と水を入れた後、一時間後に蒸したお米をタンクへ投入していきます。
お米が蒸しあがるまでの間、少し時間ができたので今年の造りについてちょっとだけ聞いてみました。
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■去年と比べて今年の仕込みはどんな感じ?
喜一郎くん曰く、お米が溶けにくいようで、去年までの感覚で仕込んでいると味が出にくくなるそう。
そのため麹米、蒸米の吸水時間を長くしたり、酒母をより丁寧に仕込むなど工夫している、とのこと。
酒母をより丁寧に仕込むことで、日本酒度などの数値がスタート時点から変わってくるそうです。
※酒母とは…
アルコールを生み出す酵母を大量に育てる工程。
蒸したお米に麹と水を混ぜ合わせて、酵母を加え2週間ほどかけて増やしていきます。酒母は酛(もと)とも呼ばれます。
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■今年のTAMAの造りについて
去年も今年も「挑戦」ということは変わらないそうですが、去年は前任の宮崎さんが抜けて一年目の造りだったため、宮崎さんがこれまで造って来たTAMAに対して挑んで行かないといけないというプレッシャーがあったそう。
去年一年間造りを行ってきて、その辺りのプレッシャーが一通り落ち着き、今年は喜一郎くんとチャギさんがやりたいこと、新しいことに挑戦していこうという気持ちだそうです。
そのうちの一つが今年初登場となるTAMA「袋吊り」。
※袋吊りとは…
搾りの際に醪(もろみ)を袋に詰めた状態で吊るして、圧力を掛けずに自重で滴る酒だけを集める手法のこと。圧力を掛けないため雑味が出にくいですが、とても手間がかかり酒の収量は極僅かとなるため、出品酒など特別なお酒を造る際に用いられることがほとんど。
TAMAが出来上がる予定の一週間前に(途中で)絞るため、アルコール度数も通常のTAMAよりも低くなり、いつものTAMAとはまったく違った味わいになりそう!とのことです。
数量はかなり少なめになる予定のため、超限定的な商品になりそうですがお楽しみに!!!
また、袋吊りの作業にお邪魔できたらブログにしたいと思ってます。
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そんなこんなで話しているとお米が蒸しあがる時間になったので、作業再開。
蒸しあがったお米をスコップでベルトコンベアに移し、ベルトコンベアの速度を調節することでお米の温度を調整しながらTAMAのタンクへと運んでいきます。
ベルトコンベアを通過した蒸米たちはシューターを通ってTAMAのタンクへ。
シューターを通ってTAMAのタンクに投入されていく間も、休みなくチャギさんが櫂入れを行っていきます。
無事に蒸米が全てタンクへと投入され、本日のTAMAの仕込みはこれで終了。
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あとは醪(モロミ)が発酵して2月後半あたりに袋吊り、どっぷり(今年もやります!)の絞りの時期にお邪魔できればと思ってます。
喜一郎くん、茶木さん今日もありがとうございました!
今年はどんなTAMAに仕上がるのかもぜひ楽しみにしてください!!!