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焼酎蔵訪問記 in鹿児島③ -たなばた-

大和桜酒造、白石酒造につづいて、3軒目の蔵、田崎酒造へ。

先程うかがった白石酒造から車でなんと5分かからない!大里川をわたり田園風景を眺めながら少し進むと田崎酒造はあります。

『田崎酒造』は明治20年創業。名水を求めていちき串木野に蔵を構え135年余りという歴史のある蔵であり、鹿児島県内でも規模の大きい設備を整えた蔵でもあります。原酒の長期貯蔵による熟成に早くから注目し、芳醇で深い味わいのある本格熟成焼酎の普及に力を入れています。
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社長の松林 忠臣さん、杜氏の野崎充紀さん、製造の関本真矢さんが出迎えてくださいました。

ねじりはちまきがとってもお似合いの野崎杜氏。初めに蔵の説明をしてくださったのですが、『ここは蔵ではなく、町工場です!』と笑顔でひとこと。『町工場の意地で味わいの世界で勝負したくて頑張っております』と力強くおっしゃっていました。
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今回は製造の関本さんに工場を案内して頂きました。

関本さんは県外から鹿児島に移住され、ご自身が「お酒が好き」であること、「誇りに思える仕事をしたい」という思いがありご縁あって田崎酒造に入社されたそうです。
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敷地内には大きなシャッターのある建物、中に入るとこれまた大きなタンクや蒸留機、芋蒸し機などなど。

太いパイプがいくつも張り巡り、すごい音でモーターが動いていました。何もかも想像してたより大きい!タンクひとつ見学するのも階段で昇り降り。高い場所が苦手なスタッフにはちょっと大変だったようです(笑)

麹の過ごしやすい環境を作ってあげるため、工場内はもちろんタンク内も一定の温度になるよう徹底された温度管理。

発酵が始まるとあえて手を加えず、そのまま自然にまかせてかくはん、熟成させるようです。
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見学中に醪を飲ませていただくことに。

関本さん曰く、醪を毎日飲むことで理想とする(目指す)味にするにはどうすればいいか考え実践し調整するのだそうです。

天候や気温など同じ条件下の日なんて1日もないので試行錯誤の日々だが、毎日違う顔を見せてくれる、それがすごく楽しい…と。へへへっと笑顔で話されていました。
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工場見学の後は田崎酒造の代表銘柄『七夕』と焼き芋を使った『みとら』の新焼酎、10月から発売開始された『口笛』を試飲させて頂きました。

3つとも味わいは異なりますが、どれも飲みやすい。特に新発売の『口笛』は華やかでフルーティーな味わいを減圧蒸留ではなく常圧蒸留でなんとか表現できないかとチャレンジされた逸品。ほんのりライチを感じさせるような『本当に芋焼酎?』と思わせてしまいそうなフルーティーさ、飲みやすさ。これはソーダ割りがとっても合いそうです。
ラベルや商品名もとっても素敵で個性的。本当に魅力的な商品ばかりです。

この大きな工場での製造は基本3人でされているそうです。(とどろき酒店スタッフ一同驚き!!)

そんな中でも若手を育てながら『毎日明るく楽しく造ってます!』と話されてる野崎杜氏の優しい笑顔がとても印象的でした。