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ワタルとリュウジの部屋 vol.1 タケノコ掘ったら、これ作ろ!

3人

この部屋のホストは、
愛用の黄色い自転車にはいつも鶏と夢を乗せているという(★1)小林龍治と、
40代になってからはロックもいいけどメロウもいいねという(★2)轟木渡。
(2人のプロフィールは下記を参照ください)

「毎回ゲストを招いて、
料理を小林さんが提案し、お酒を轟木が選び、
いっしょにおいしい時間を過ごす」
ということ以外に決まりごとはない自由でおおらかなこの企画。

記念すべき第1回目のゲストは、鹿児島 大和桜酒造の若松徹幹さん。
いわずもがなテーブルにあがるお酒は、芋焼酎です。

その芋焼酎にマッチアップする(★3)料理として
小林さんとmon an ethnic モン アン エスニック のシェフ水田さんが考案した一皿は、
タケノコの香菜(シャンツアイ)味噌和え」。

旬を逃さぬうちにまずはレシピをご紹介します!

メインパクチーペースト状

タケノコの香菜(シャンツアイ)味噌和え

材料(作りやすい量)
タケノコ(アク抜きしたもの)   150gくらい
パクチー             3枝分くらい

A
白味噌              小さじ2
ナンプラー           小さじ1
干しえび(砕いて粉状にしたもの) 小さじ1/2
さとう           ひとつまみ
塩              ひとつまみ

クミン             3粒

1、アク抜きしたタケノコ(タケノコの水煮)をサイコロ状に切る
2、パクチーをざく切りにし、すり鉢でペースト状になるまですりつぶす
3、②にAの調味料を一つずつ加えては、よく混ぜ、
  最後にクミンを入れすりこぎでトントンと軽く叩いてつぶす
4、 ③に①のタケノコを加え、ざっくりと和える
5、 器に盛って、完成

パクチー切る パクチーすり鉢 味噌 タケノコ入れて和え和え

「焼酎に合う料理といえば…すぐに浮かんできたのはお味噌。
春の木の芽味噌をイメージして、代わりに香菜を使いました」
と水田シェフと小林さん。

タケノコの香菜味噌和えできあがり

香菜の青い香りのあとを追っかけてくるタケノコのみずみずしい甘み。
そこに大和桜の水割り(氷が溶けて少しメロウな感じになったものがよりよい★4)を含むと、
タケノコの甘みと芋の甘みとが相まって、鼻腔に抜けていくことのさわやかさといったら!

もちろんビールでもワインでも日本酒でも合うでしょう。
しかし、ビールでも、ワインでも、日本酒でも、
このマッチアップはしないでしょう。
鼻に抜けてたちのぼる新しい春の風、
この風は芋焼酎だからこそ運んでくる風〜
病みつきになります。

ワタルとリュウジの部屋 vol.1
焼酎とエスニックの可能性やいかに…
とでも呼びたくなるような時間をすごした3人。
その様子は後日公開します。

Profile

徹幹さん
ゲスト
若松徹幹 
大和桜酒造5代目。1977年鹿児島県市来町(現いちき串木野市)生まれ。大学進学のため東京へ。広告代理店勤務後、2005年蔵に戻る。ファッションやカルチャーにも明るく、鹿児島をおもしろくする発信源の一人でもあり、蔵では真摯な造り手の顔を持つ。「よか晩(=たのしい夜)」提唱者。

水田シェフ
シェフ 
水田正大(まさひろ)
mon an ethnicモン アン エスニックシェフ。1983年兵庫県神戸市生まれ。19才で就職で福岡に来て以来、福岡の町のとりこになり、その後福岡の女性と結婚。大濠公園のフレンチレストラン『花の木』で約10年料理を勉強し、mon an ethnicオープン時よりシェフをつとめる。現『清喜』オーナーシェフ。

小林くん
ホスト
小林龍治
1975年対馬生まれ。東京で焼鳥店、タイ料理店、鶏肉の問屋などでの経験を経て、2007年大手門に焼とり鳥次をオープン。その後、向かいにクロマニヨン、昭和通りをはさんで蕎麦前 出谷右衛門などの仲間が鳥次のまわりに集うようにオープンし、大手門がグルメエリアに。現在では鳥次隣に博多水炊き専門 橙、けやき通り沿いにmon an ethnicモン アン エスニックをオープンし、3店舗の店主。最近店の営業後、プライベートでは焼酎を飲むことが多い。

ボス
ホスト
轟木渡
とどろき酒店2代目。1972年福岡県博多区生まれ。辛口とか甘口とかではなく、その造り手のフルスウィングが見たい。友だちのようにつき合えるお酒を求め、気になる造り手に会うために、国内外をうろちょろ。年に一度は、フランス、イタリアに渡航。音楽と本を愛し、今は畑仕事と古代史に夢中です。夢は息子とアラスカでサーモン釣りをすること。

★1 小林さんの店焼とり鳥次では朝引きの鶏を使う。丸ごと鶏を仕入れ、店でさばいている。

★2 音楽に目がない轟木。夏にはDJ×日本酒イベントも開催。ここ数年はピアノも好きで、三筑本店のBGMもピアノ。

★3 マッチアップ…焼酎と料理の相性を表すにはこの言葉だ!と徹幹さんが使う語録の一つ。「マリアージュじゃないんだよな…」ということだそう。

★4 このときの焼酎の割合は、焼酎6:水4に氷1個。カラカラ云わせながら飲み進めて氷が溶けたころ(=メロウな状態)がベストタイミング。大和桜は溶ければ溶けるほど自然で上品な甘みが出てくる。これが焼酎のノビってことなのかな?

会場 mon an ethnic モン アン エスニック
取材・文/とどろき酒店 田中美佳